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「顔面神経麻痺、原因不明」の診断に絶望した日の話。体験談ブログ

わたしは25歳のときに突然顔面神経麻痺になり、入院しました。

診断されたときはすごく不安で、目の前が真っ暗になりましたが、今は完治しています。

今回はその時のことをお話します。

 

こんな方に読んで頂けたらと思います

  • 顔の片側が動かず顔面神経麻痺を疑っている方
  • 顔面神経麻痺で入院した人がどうなったか知りたい方
  • 顔面神経麻痺と診断され、不安になっている方
  • 顔面神経麻痺は治るのか?後遺症はないのかを知りたい方

書くのはあくまでわたしの場合の体験談となりますので、ご了承ください。

顔面神経麻痺とは?

 

以下、引用します。

顔面神経麻痺は、顔面神経が何かしらの原因で傷つき、顔面がうまく動かせなくなる病気です。原因は多岐に渡りますが、原因不明な状況で突然発症する「ベル麻痺」と呼ばれるものが全体の約6割を占めています。

顔面神経麻痺のひとつであるベル麻痺は、性別に関係なくどの年齢層でも発症しますが、40代の発症がもっとも多いといわれています。

引用元:メディカルノート「顔面神経麻痺」

顔面の表情筋がうまく動かせなくなるって…怖いですよね。

わたしの場合、少しずつ始まり、一気に悪くなりました。

 

顔面神経麻痺の初期症状:目の下が痙攣する日が続いたが、顔面神経麻痺とは思わなかった

 

わたしが顔面神経麻痺になった時の初期症状としてはまず、左目の下の痙攣が何日か続いたことが挙げられます。

右目は全くなんともなく、左目の下の痙攣のみでした。

ストレスを強く感じている時、目の下が痙攣していることが多く、その数日間は特に引きつって戻らない時間もありました。

その頃、わたしは矯正歯科の受付の仕事をしていたのですが、これがかなりブラックな職場で、23時台の終電ギリギリまで先生方の喧嘩話を聞いていなければいけないという訳のわからない状況が何日も続いている時でした。

 

顔面神経麻痺の症状が進む:片側のまぶたが閉じなくなってきた

 

その矯正歯科はとても接客にこだわりがあり、CAさんが受講する接客のセミナーにも何度か参加したこともあり、患者さんに対し「常に最高の笑顔」を保っていなければなりませんでした。

目の下が痙攣しようと、どんなストレスを感じていようと、「患者さんを迎える用の笑顔」を作るのはかなり負担がかかっていたようです。

放って置いたら、左側の顔面がピクピクし、止まらなくなってきました。

そのうち片側のまぶただけがうまく閉じなくなり、片側の顔面がひきつったような違和感を覚え、目がとても乾燥してきました。

ここまできてやっと「何かおかしいぞ」と思い受診することにしたのです。

 

まだ顔面神経麻痺とは気づかず…目の周りの症状が顕著だったので、眼科を受診した

 

仕事が忙しかったので、お昼休みに職場近くの眼科に急いで行きました。

そこで女医さんがわたしの症状を聞き、わたしの顔を見て焦りだしました。

「ちょっとまって、ちょっと待ってくださいよ」といい、

「額にシワを寄せてみて」と注文を受けました。

…額にシワ?

思いっきり目と眉を吊り上げて額にシワを作ってみました。

女医さんが真剣な顔でわたしを見て、一呼吸し、意を決したように言いました。

「今は仕事のお昼休憩中なの?」

「ハイ、そうですが…」

よく聞いて下さい。あなたは、重篤な病気の可能性があります。

今から紹介状を書くので、仕事は早退して今すぐに大きな病院に行って下さい

「えっ、早退してまでですか?」

「はい、緊急で行って下さい。お家の近くに大きな病院はありますか?」

わたしが家の近くの大学病院名を挙げると、焦り気味でその病院をネットで検索し、話しながら紹介状を作成しはじめてくれました。

「いい?ちょっとココから遠いから…もし受診可能な時間を過ぎていても、緊急ですといって急患として受診して下さい。」

今思えば、その女医さんがわたしの顔面神経麻痺の兆候を発見して緊急性を教えてくれなかったら、どうなってくれていたことか…。

職場を早退し、大学病院へ。急患で受診する

 

職場に事情を話し早退すると、そのまま家の近くの大学病院に紹介状を持って向かいました。

大学病院はもう受付を締め切っていたので、時間外救急の受付をし紹介状を出すと、耳鼻科へ案内されました。

耳鼻科なの?

先生が来るのを待っている時間に、トイレへ行き鏡を見ました。

言われたように額にシワを作ろうとしても、左側の眉が上がらずシワが左だけできていない状態でした。

これを見て、眼科の先生は焦ったらしい。

なんなんだろうコレ、怖い。気持ち悪い。朝はこうじゃなかったのに…。

自分の顔を見て泣きたくなりました。

 

やっと通された耳鼻科の診察でも、額にシワを作るよう言われました。

耳鼻科のお医者さんの後ろには数人のスタッフがいて、わたしの顔を物珍しそうに見ていました。

何度も確認され、その場にいる人が全員わたしの顔に注目していることに、25歳のわたしは耐えられなくなってきました。

一体何の病気なのか…当時はスマホもなく職場からここへ来るまでに何も調べられなかったので、不安な気持ちがどんどん膨らみました。

胃が痛くなり冷や汗が出てきました。

その時既に18時半頃で、秋の空は暗くなっていました。

 

やっと病名がわかる。顔面神経麻痺と診断されるも…

 

眉間にしわを上手に寄せていた耳鼻科医の先生が、重めの口を開きました。

「これは顔面神経麻痺です。すぐに入院して下さい。」

「えっ!?にゅっ、入院?!」

「ええ、緊急で点滴治療が必要です」

「あの、ちょっと家に帰って荷物をとってきても?」

「ああ…今入院の受付は終わったし、明日の朝一番にいらしてください。
病気が進行してしまわないように内服薬を出しますね」

「がっ…顔面神経麻痺…?なんで…」と蒼白な顔でつぶやくわたしに、先生はさらに追い打ちをかけました。

原因は不明です。治療しても、完全に治らない可能性があることだけは知っておいてください」と。

…そこからは、目の前に黒いフィルターがかけられたかのように世界が真っ暗に見えました。

薬局で症状も「顔面神経麻痺」とも言えなかった

 

どうやってお会計をして病院を出たのか、気がついたらちゃんと薬局の受付に処方箋を出していました。

薬剤師さんが薬を用意してわたしを呼んだ時、

今回はどんな症状ですか?」と尋ねられ、答えようと口を開くのですが、言葉が出てきませんでした。

何て言えばいいのか。
「顔が半分動かない症状です」とでも言うのか?「顔面神経麻痺なんです〜。」って?

そうしたら顔をまたじっと観察されるだろう…。

涙がぶわっと溢れそうになって、口だけパクパクしてしまいました。

薬剤師さんが気遣って「大丈夫ですか?」と言ってくれたのに、「言えません…」と絞り出すより他にありませんでした。

 

治療しても、完全に治らないかもしれない…

 

耳鼻科医の声が頭の中でわんわんと響き渡っていました、何度も何度も。

薬局で大きめのマスクを買い、斜めに下ろしていた前髪を無理やりまっすぐにしておでこを隠し、電車に乗りました。

外が暗くて、電車の窓に自分の顔が映りまた絶望的になりました。

その頃付き合っていた人と別れて1か月という精神的にもどん底の時期だったので、もうこのまま結婚も出来ないかもしれないな、とぼんやり思っていました。

帰宅後、母に「顔面神経麻痺」になったことを話す

 

当時、わたしは実家に住んでいたので母に帰宅後すぐに話しました。

(唐突ですがわたしの母は毒親です。
詳しくはこの記事で書いています>>自分の母が毒親だと気づいた時、人生はその色を変えた。体験談ブログ

母は怒ったような顔になり、「明日病院についていってやる!」と言いました。

わたしは全てがどうでもよくて、とにかく入院の準備をして食事もせずに寝てしまいました。

 

翌朝、顔面神経麻痺で入院する前の受診

 

大学病院に母がついてきたので、耳鼻科の先生が母にも同じことを説明してくれました。

母は食って掛かるように「治らないかもしれないって本当なんですか?!治るんでしょ?ちゃんと治してくれないと困る!」と先生に詰め寄りました。

ああ、恥ずかしい…と思いつつわたしは無気力で止めることもできませんでした。

 

入院する部屋が、特別室しか空いていない!

 

ここで新たな問題が起きました。

今朝になって全部のベッドが埋まってしまい、特別室しか空いていないと言われたのです。

特別室の料金、1泊10万円ですよ。

「それは無理です…」と言うわたしを遮って母が「いいですいいです、特別室に入れて下さい!」と身を乗り出しました。

他の病棟に入院できないのか、それも無理なら例えば近くの市立病院にこのまま転院できないのか、相談する間もありませんでした。

また母の見栄っ張りが始まった…「どうして勝手に決めるの?1泊10万だよ?」とわたしが母に小声で言うと、

仕方ないでしょ!アンタ顔が動かなくなってもいいの!!金の問題じゃないでしょ!」と大声で言われ、手続きは進められました。

(母は個人で数千万の貯金がある小金持ちなので、援助してくれるのかな?と思ったわたしが馬鹿でした…)

必要以上に豪華な病室へ入院する

 

大きなテレビや冷蔵庫や流しやキッチン、風呂トイレがある広い部屋に入院しました。

治療は1日中ステロイドの点滴を投与されるだけというものでした。

入院初日は、顔面神経麻痺がさらに進行したようで昨日よりも顔がこわばっていました。

看護師さんが、飲み物が口からこぼれないかを心配してくれましたが、わたしの場合は口はちゃんと閉じることができました。

特に笑ったりすると左側だけ表情筋が持ち上がらないので、顔面の筋肉を使わないよう無表情で過ごすようになりました。

 

友人のお見舞いで凹む

 

何人かの友人がそれぞれ別の日にお見舞いに来てくれましたが、そのうちの1人と話しているうちについ笑って顔の歪みを見られてしまいました。

その瞬間「うわ、ビートたけしみたい!」と言われてかなりへこみました。

(たけしさん、ごめんなさい)

たけしさんも顔面の片側に麻痺が残っているんですよね。

顔の半分が麻痺しているという状態は、友人には物珍しいものだったようです。

ああ、わたしも後遺症が残ったらああなるのかな…と思ってその日は起き上がることすらできませんでした。

顔面神経麻痺の原因は本当に不明なのか

 

わたしが顔面神経麻痺になったのは、完全にストレスのせいだと思っていました。

だって、ストレスを感じてまぶたの下が痙攣したことから始まったのですから。

 

入院中の診察で説明を聞くと、わたしがなったのは顔面神経麻痺の中でも「ベル麻痺」と呼ばれるものだということでした。

ウィルスが悪さをしているという説もあるようですが、先生は何度も「原因は不明」と繰り返しました。

今改めて原因を調べましたが、精神的ストレスの可能性は低く、やはり「不明」または「ウィルス」とされている物が多かったです。

また、ストレスや寒さが「トリガー」になっている、とする説もあるようです。

 

参考文献(抄録・概要だけですが読めます)

 

顔面神経麻痺の発症における肉体的•心理的ストレスの関与の検討
著者情報:久我 むつみ 東京都老人医療センター耳鼻咽喉科 池田 稔 日本大学医学部耳鼻咽喉科学教室

久木元 延生 日本大学医学部耳鼻咽喉科学教室 安孫子 譲 日本大学医学部耳鼻咽喉科学教室

 

medicina 20巻8号 顔面神経麻痺

著者情報:

 ステロイド投与を続けて10日位で顔面神経麻痺の症状が緩和してきた

 

何日かかるかわからない、後遺症が残るかもしれないと言われていた症状が、約10日ほどで緩和されてきたようでした。

まばたきが普通にできるようになり、左側の表情が少しずつ右についてこれるようになっていきました。

2週間ほどでわたしは退院となり、後遺症は残りませんでした!

どれだけほっとしたことか。

あれほど落ち込んでいたのに、自分は運がいい!とさえ思いました。

ゲンキンなものですね。

顔面神経麻痺の入院・治療費については…

 

結局5日間、1泊10万円の部屋で過ごし、途中で普通の個室が空き移動しました。

総じて2週間の入院となり、60万〜70万ほどがわたしの貯金から消えました。

(25歳のわたしにはとてもとても痛かったです。)

こういうわけで、純粋な治療費の額はわかりません。ごめんなさい。

顔面神経麻痺は何科を受診するの?

 

わたしと同じベル麻痺の場合

 

ベル麻痺の場合は耳鼻科でいいと思います。(わたしはわからなかったので、間違えて眼科に行ってしまいました)

大学病院などの大きなところでしたら総合受付で聞かれたほうがよいです。

また、早期治療が大事な病気だそうですので、少しでも疑いがあったらすぐ受診したほうが、後遺症が残る確率は減ります。

最初にわたしの顔面神経麻痺に気づき、緊急性を教えて下さった眼科の女医さんには本当に感謝しています。

 

顔面神経麻痺には他に種類があり、症状によって受ける科が違います。

症状の分類など、受診に迷う時はこちらを参考になさって下さい。

まとめ

情報を少しまとめます。

 

わたしの顔面神経麻痺の症状

  • まぶたの下の痙攣
  • まばたきがうまく出来なくなる
  • おでこに片側だけしわがでなくなる
  • 笑ったときに顔面片側の筋肉が持ち上がらず、ねじれたようになってしまう
  • 口角が片側だけ上がらない
  • 眉毛が動かせない

顔面神経麻痺かなと思ったら

  • 早期治療が大事なので緊急で大きな病院を受診する
    (入院が必要になるので最初から大きな病院へ)

今は後遺症も何もないですが、ストレスを感じると左側の目の下がピクピクするのは相変わらずです。

続いてしまうと再発が怖いので、ストレスを緩和するよう心がけています。

ご注意
この話は、あくまでもわたしの個人的な体験です。 全ての人に当てはまるものではないことをご承知おきの上、参考程度にしていただければと思います。