知っていましたか?『名もなき家事』のこと。
大和ハウスが2017年に調査し、発表して大変話題になりました。
大和ハウス工業株式会社(本社:大阪市)が2017年5月14日の「母の日」に合わせて、全国の「同居のお子様をお持ちの共働き夫婦」を対象に実施した「家事」に関する意識調査が大きな反響を呼び、妻が負担に感じる「名もなき家事」がTV番組やSNSで話題となりました。調査によると、「家庭での家事分担における夫婦の比率」について、夫は「夫3割:妻7割」で家事を担当していると回答する一方で、妻は「夫1割:妻9割」と回答する等、家事の分担意識に大きな差があり、そのことが妻のストレスに繋がっていることが分かりました。
今回、当社で働く女性社員(1,019名)に同様の内容で調査をしたところ、職場で女性活躍推進を進めているにも関わらず、家庭内では家事負担を強いられる女性が多く存在している実態が明らかとなりました出典:大和ハウスプレスリリース
今回は「名もなき家事」について、兼業主婦(子供小学生2人)である、妻の立場からお話します。
ハイそこ、知らなかったご主人さん、正座して聞いてね?(嘘ですけど)
名もなき家事とは?名がある家事とは?
名がある家事は、料理・洗濯・掃除・買い出し等のことですね。
それだけではなく、名前がつかないような些末だけれど、家のこととしてやらなくてはならない事が沢山あります。
それが「名もなき家事」です。
ではこの大和ハウスがリスト化した『名もなき家事』の30項目とはどういったものなのか、見ていきましょう。
『名もなき家事』30項目のリストはコレ!
まずは「名もなき家事」の一覧を見てみて下さい。
②アイロン掛けをする
③食事の献立を考える
④ベッドや布団を整える
⑤飲みっぱなしのグラスを片付ける
⑥調味料を補充・交換する
⑦ごみを分類する
⑧食べ残しの食品を冷蔵庫にしまう
⑨食事の前に食卓を拭く
⑩トイレットペーパーがなくなったときに、買いに行く
⑪手洗い場のタオルを取り換える
⑫新聞・雑誌などをまとめて捨てる
⑬脱ぎっぱなしの服をクローゼットやタンスにしまう
⑭クリーニングに出す、取りに行く
⑮玄関の靴をそろえる
⑯靴を磨く
⑰町内やマンションの会合に出席する
⑱郵便物をチェックする
⑲子供の食事を手伝う
⑳子供の送迎
㉑子供の学校準備、勉強を見る
㉒ペット、植物の世話
㉓使い切ったティッシュの交換
㉔古くなった照明の交換
㉕ポストに入っていた不要なチラシの処分
㉖朝カーテンを開け、夜カーテンを閉める
㉗子供と会話する
㉘家電製品の選定・購入・設置する
㉙朝刊、夕刊を取りに行く
㉚使った道具を、元の位置にきちんと片付ける
出典:大和ハウス
特に上の⑱までは、『妻が日常的に頑張っているにもかかわらず、特に夫が家事だと認識していない項目』ですからね!
⑲以降についても、妻と夫の認識の差はわずかなものです。
しかも、この名もなき家事の9割は妻が負担しているということも調査の結果わかっているそうです。
主婦の皆さん、見るとモヤモヤしませんか。
なんかわたし、言語化されると「確かに普通にやっていたけどコレ、自分で出来るやつよね?」と再認識してしまいました。
かなり、「うちでも妻が当たり前にやっている」ということが多いのでは?
名もなき家事を見てモヤモヤする原因その1:誰でも簡単に出来る事ですよね?
まずわたしが思ったのは、これ「家族の誰がやってもいい家事」であり、たいていのことはなにかのついでにできてしまったりするものですよね。
もちろん、小さな子どもにやれと言っても無理ですが、小学生以上ならお手伝い出来るレベル。
成人男性ができなかったら驚愕なレベル。
あと、⑲⑳㉑㉗の子供のことは家事というより「育児」であって、やはり夫婦のどちらがやってもいいはず。
育児以外のことは、男性も一人暮らしだったら自分でやっていた事ですよね。
名もなき家事を見てモヤモヤする原因その2:共働き世帯が調査の対象?
そもそも、共働き世帯に家事負担の割合を聞いた所、こうなったそうです
共働きの夫婦に家庭での家事負担の割合を聞いたところ、妻の認識では、「夫1割:妻9割」(37.3%)がトップ。
次が「夫2割:妻8割」(22.3%)で、「妻10割」(17.7%)と「夫3割 : 妻7割」(11.3%)を加えると、妻の88.6%が「自分の家事負担が7割以上」と回答。夫を含めた全体でも、80.9%が「妻の家事負担が7割以上」と回答しており、共働きにもかかわらず、圧倒的に妻の家事負担が多いことがわかりました。
夫の回答でも妻の家事負担の方が多いという結果でしたが、夫の1位は「夫3割:妻7割」(27.0%)で、妻が思っているよりも「自分はやってる」と思う夫が多く、夫婦間で大きな意識の差がありました。
また、年代別にみると、夫の年代が上がるにつれて妻の負担率が高くなっており、特に40代男性では「夫1割 妻9割」(32.0%)が最も多く、妻に家事のほとんどを依存している傾向がみられました。
出典:大和ハウス工業
妻が家事だと思っていることを夫が家事とは認識していない項目が多く、このようなギャップが生まれたのだということですね。
しかし上記の30項目は、共働き世帯に限らず、専業主婦がいるお家で夫がやってもいいことだと思うのです!
生活していて当たり前のことを、「家に妻がいるから」といって全て任せていると負担がかかり、不満の原因になります!
まだあります。名もなき家事TOP10ランキング!
大和ハウスの調査で、寄せられた投稿を多い順にランキングしたのですって。
こっちのほうが、リアリティある「名もなき家事」だと感じました。
1位:裏返しに脱いだ衣類・丸まったままの靴下をひっくり返す作業
わ、わかる!!
これはオットも子どもも…!教えてもいつも裏返しっ…!
2位:玄関で脱ぎっぱなしの靴の片づけ・下駄箱へ入れる・靴を揃える
たったそれだけのことができていないからストレスになるんですよね!
3位:トイレットペーパーの補充・交換
4位:服の脱ぎっぱなしを片づける・クローゼットにかける・脱ぎ捨てた服を回収して洗濯カゴへ入れる
5位:食事の献立を考えること
6位:飲み終わったコップやペットボトル・空き缶を片づける、洗う
やーこれはうちでも毎日、オットが残していったコップや缶を片付けています。
それを当たり前と思われているのが腹立つのよね。
7位:子どもが散らかしたオモチャなどの片づけ
これは子供にちゃんと教えないといけないのだけど、言うことを聞いてくれない!
8位:シャンプー・洗剤・ハンドソープなどの補充・詰め替え
9位:資源ゴミの分別・仕分け
10位:お風呂や洗面台の排水溝に溜まった髪の毛を取り除く、お風呂の排水溝の掃除・網変え
後でわたしがやればいいと思ってるんだろうね〜。
参考:大和ハウス工業
名もなき家事を認識した夫さんたち、気づいてくれました?
このリストを見た時点で、「妻に任せっきりだったな…手伝おう」って思った優しい夫さん!惜しい!
“手伝う“んじゃなくて、「自分の家のことは自分もやろう」が正解です!
別に、「妻の仕事」にしなくていいの。誰がやってもいいやつなのです。
そして、夫が知らないうちに妻はそれらのことを、何かのついでに自然にこなしていたはずです。
ちょっと大げさかもしれないけれど、聞いて欲しいのです。
いきなりですが、うちの母は毒親でした。
(詳しくはこちらの記事で自分の母が毒親だと気づいた時、人生はその色を変えた。体験談ブログ)
父は仕事人間で、家事なんて一切やりませんでした。
もちろん、ここで「名もなき家事」として挙げられていることも全て。
母は専業主婦でしたが、こういう、見えない家事やら見える家事やらを自分がやることのストレスはかなり溜まっていたようです。
そのストレスのはけ口は子供に向けられました。
父の見ていないところで子供に暴力をふるいましたし、とにかく父の悪口を散々聞かされました。
毒親になってしまうのはその人が持つ本来の性格や育った環境が大きく影響していると思いますが…。
もし、父が母のそういう不満を理解して、少しでも自分で身の回りのことをやっていたなら、母に感謝や気遣いの言葉をかけていたなら…少し状況は変わっていたと思うのです。
もちろん、不満を子供に向けた母が悪いことには変わりないのですが、機能不全だった家庭の責任は父にもあります。
これはちょっと例えが極端だったかもしれませんが…。
名もなき家事を認識しない夫→妻の不満がたまる→夫婦の不仲、という図も、子供にとって良くないですしね。
小さなお子さんがいるおうちは特に、夫が名もなき家事をすることが重要!
特に、まだ幼児くらいの小さなお子さんがいるお家の妻は大変なのです。
次から次へやることがあって、黙っていても子供が散らかして、子供には日本語が通じず、家事に終わりがない。
そこへ帰ってきた夫が、靴を揃えず、服を裏返しに脱いでポイ、ご飯だけ食べながら「何か散らかってるなあ」と一言「感想」を言った日には、妻カッチーン!です。
(ええ、これはわたしの体験談です)
突然妻が怒り出しても夫には理解できないでしょう。
「終わりのない家事」「名もなき家事」を理解していないのですから。
でも、この記事を読んだあなたはもう理解しましたよね!(にっこり)
妻さんが読んだ時は夫さんにも読んでもらいましょう!
まとめ:なんだかんだオットには感謝しているけれども!
うちの話で恐縮ですが…
外で働いているオットの仕事はオットにしかできない!感謝してる!
そして「今日もお仕事してきてくれてありがとう」とオットには時々言ってる!
(え?わたし?言われたことないですけど)
だけど、だけどです!
こんな細かい「名もなき家事」は妻じゃなくてもできること。
別に料理や掃除をやれと言っているわけじゃないのです。
夫が簡単なことをちょっとやる気になるだけで、妻はほっとするし、不満は減るし、笑顔が増えて、みんなハッピーです。
具体的な解決策があるのですが、それはまた別の記事で。
まずは、「名もなき家事」というものの認識をお願いします。
今回参考にした大和ハウスのサイトはこちら
参考 共働き夫婦の「家事」に関する意識調査 第1回 家事への意識の違い編|間取りと暮らし方|TRY家コラム(トライエコラム)|大和ハウス大和ハウス|TRY家コラム(トライエコラム)参考 「名もなき家事」ランキング|家事シェアハウス|間取りと暮らし方|注文住宅|ダイワハウスダイワハウス|注文住宅・建替え
【おしまい】