2019年3月4日放送の「名医のTHE太鼓判」は、「最新!今なら治せる認知症と老眼スペシャル」でした。
この記事では、認知症で最も注目されている「口腔ケア」について掘り下げております。
認知症とは?
脳の神経細胞が死ぬことが原因で起こります。
脳の神経細胞が死ぬと…記憶を司る海馬を中心に脳全体が萎縮し、「注意力」「記憶力」が悪くなり、日常生活を営めなくなってしまうことも。
認知症を防ぐのは「運動」、「脳トレ」、そしてもう一つあります。
今最も注目されている効果的な認知症の予防法は、口腔ケアをすること
岐阜県土岐市にある「土岐内科クリニック」が紹介されました。
認知症専門の医療機関であり、全国から月1,000人以上の患者が訪れます。
なぜ土岐内科クリニックにはこれだけ沢山の方が訪れるのか?
土岐内科クリニックには認知症専門医の長谷川嘉哉先生がいて、認知症の患者さんは歯科衛生士さんに口腔ケアを受けているのです。
長谷川先生は「認知症専門医が教える! 脳の老化を止めたければ 歯を守りなさい!」という本の著者でもあります。
なぜ認知症と歯が関係しているのか?
自分の健康な歯がそろっていてきちんと噛めることが脳にとって大切
歯と脳は近い距離にあり直接つながっています。
歯の下には細い血管があり、1回噛むとしょうゆさし1個分、3.5CCの血流が起こっていると考えられています。
だから、沢山噛めば噛むほど脳に血液が送られるのです。
長谷川先生のお話では、
噛めば噛むほど血流が増加して、脳が活性化し、若返る。
だから認知症の改善が期待できる。
ということでした。
40代男性が1食あたり何回噛むのか実験
40代男性に生姜焼き定食を食べてもらい、1回の食事で何回咀嚼しているのか計測しました。
実験の結果:749回噛んでいることがわかりました。
血液に見立てた水で、醤油差しを使い1回の咀嚼で流れる血流量を確かめる実験
ではこの749回×3.5CCの血流がどのくらいか、醤油差しを使って実験してみたところ、その量はおよそ2.6L。
大きな洗面器一杯分の血流…かなりの量の血液が、咀嚼のたびに脳に送られていることが判明します。
つまり、歯を失うとそれだけの量の血流が脳に送られなくなってしまうので、認知症のリスクが高まってしまいます。
実際に、土岐内科クリニックでは口腔ケアによって認知症が改善された例も
ある患者さんは、口腔ケアを受けたことにより、車に乗った後から「車のキーとって!」など、忘れていたことが一切なくなったといいます。
まとめ:歯周病菌が認知症の原因を作り出してしまう理由
・歯周病菌が原因で歯を失うから
・認知症の原因物質アミロイドβ(脳のゴミ)は、歯周病菌で増えるから
(歯周病菌が歯茎の血管に入り込み、全身に行き渡ってアミロイドβをつくり、脳に悪さをする)
番組を見た感想
認知症を予防する方法はいくつかありますが、口腔ケアは認知症になる以前にも大事なことですね!
実は歯周病菌は、認知症の他にもこれだけのことに関係し、悪さをします。
歯周病菌がリスクを高める病気・症状
・認知症
・狭心症
・心筋梗塞
・誤嚥性肺炎
・糖尿病
・関節炎・腎炎
・妊娠している場合は早産の可能性
参考:日本臨床歯周病学会
他人事じゃない!将来病気にならないため、積極的に口腔ケアするっ!
わたしは、インビザライン(マウスピースによる歯列矯正)をしていたことから歯医者さんに取材を続けたことで、口腔ケアに興味を持ちました。
そしてすでにこれらのことに警鐘を鳴らし、口腔ケアを積極的に推進している歯医者さんに、かかりつけを替えました。
自分の(ズボラな)歯磨きだけでは不完全だと思い、虫歯予防・歯周病予防のためにもPMTC(専門家が機械的で行う歯の清掃)に定期的に通うことにしています。
またこのことについて、別記事に書きたいと思っています。